オッサン的 批評

定年へのカウントダウンが始まりました。趣味を見つけようとブログを始めました。

映画『羊の木』 人生の教訓となる3つの言葉

こんばんわ!

これでオッサン的映画批評 10回目です。
一区切り、いや 未来のための通過点です。

羊の木

データ

2018年公開 
監督 吉田大八
原作 山上たつお
上映時間 126分
興行収入  6.2億円

キャスト

月末 一   錦戸亮  市役所役員 受刑者の受取人 元バンドマン 石田を好き?
石田 文   木村文乃 月末の同級生 都会から田舎に帰ってきた。 元バンドマン
杉山 勝志  北村一輝 元受刑者 傷害致死 懲役8年 釣舩屋 刑務所で写真部
太田 理恵子 優香   元受刑者 セックス中の殺人 懲役7年 介護士 エロい
栗本 清美  市川実日子 元受刑者 DVの彼氏を殺人 懲役6年 清掃員 人見知り
大野 克己  田中泯   元受刑者 元やくざ 殺人犯 懲役18年 クリーニング店
福元 宏喜  水澤神吾 元受刑者 上司を刺殺 懲役7年 理髪店 酒乱    
宮越 一郎    松田龍平 元受刑者 過剰防衛 殺人 懲役1年半 宅配員 

あらすじ

過疎化の進む 魚深市 市役所役員の月末一錦戸亮)は、上司に命じられ受刑者とは知らずに6人を受け入れに行く 6人は全て殺人犯 別々の刑務所で服役していたためお互いを知らず、この街に他に犯罪者がいることを知らずに住民となる。 6人はクリーニング店などに勤める。そのころ石田文木村文乃)は町へと帰って来る。 この町には”のろろ”という大きな人型の建造物が岬にあり、年一回”のろろ”を祀るお祭りがある。 のろろ祭りにこの6人の受刑者達も参加することになるのですが、のろろ行列の前にある事件が起こる。・・・

 

オッサン的映画批評 

羊の木 人生の教訓となる3つの言葉

① クリーニング店 店主、逆転の言葉
② 石田 文の愛する言葉
③ 市役所上司の建て前の言葉

 クリーニング店 店主、逆転の言葉

なぜ この町に6人の受刑者が来た経緯は過疎対策!、ひょっとしたらもう現実に行われているのでは無いでしょうか? もちろん 街の住人には全く知らされないては、いないでしょうが・・・ 過疎の町は日本中どこにでもあります。 ちょっと前に”消滅都市”という言葉が話題に成りましたよね それによるとオッサンの住む北海道なんて札幌以外の町は全て消滅都市! この広い大地のあちこちが人の空白地域となってしまいます。 各市町村はその対策で四苦八苦 「Uターン就職応援」「ファミリー層移住応援減税」など 良く田舎道を走ると看板が立っています。魚深市では、受刑者の身元引受人に市が成り、職と住居を与える。 受刑者は10年ここに住まなければならない 確実にこの6人分 人口が増え、税収も増加する。 6人がうまくいけば更に多くの受刑者を導入することになるでしょう。 ネタバレになりますがこの6人のうち4人は安定して住むことになります。 しかも太田理恵子(優香)は、月末の父と愛し合い暮らすことになる。 ひょっとしたら子供の誕生も期待できそうです。 ちなみにこの映画で話題なった優香のキスシーン ほんと エロい!!。 優香って こんなに・・・ですね。

さて 第一の教訓とすべき言葉ですが、

大野克己田中泯)が自分の過去をクリーニング店店主に打ち明けるシーンでのこの言葉 教訓です。
大野が『人が肌で感じる事は、たいがい正しいです。』といい人を殺めた過去を話す、これを受けて店主が『じゃーあたしが肌で感じたことはなんだったの? 私はあんたが悪い人だとは感じなかった。』この言葉で大野はここに骨を埋める覚悟が出来たと思います。 義理人情で生きてきたヤクザなんですから絶対にそうなるでしょう そして時間が経てば町の住人も見た目ではなく大野の誠実さがわかるようになると思います。
オッサンも長いこと生きてきましたがその人に会った瞬間 肌で感じるものがあると思います。もちろん 言葉そのものよりも空気というものでしょうか? それを劇中の台詞では『肌で感じる』で表しています。 みなさんも先入観、無く人に会った時の印象は大事にしてください

② 石田 文の愛する言葉
石田文がギターを弾き始めた宮越一郎 (松田龍平)に好意を持ち、それに嫉妬した月末石田が犯罪者だということを暴露するシーン それに反論する石田の言葉も重いです。

月末『早くない、付き合うの? 相手のことわかっていないのに良く付き合えるな!』
石田月末君は私とは長い付き合いなのに私の事わかっているの?』 に続けて
『だいたい わかったから付き合うんじゃなくて わかりたいから付き合う じゃないの!』ギターを掻き鳴らす!

この石田の言葉は、高校時代からの月末石田の今までの関係全てが一気にわかってしまいます。 木村文乃の演技もそうですが素晴らしい台詞だと思います。(これを使うとそれより以前が逆に無駄に感じる・・・)
この直後に暴露するシーンへとつながります。 実際 人を殺めるなんてことはそうそう無いとは思いますが、これと同じように恋敵の嫌な部分を暴露してしまったことありませんか? もちろん黙っていたほうが良いって事なんて誰にでもわかっています。 オッサンも既に50をとうに過ぎてるのに口での過ちは未だにやってしまいます。 本当に『口は禍の元!』 
ただ残念なのはこのすぐ後の優香の告白シーン、ラストのセリフが今一つでした。同じように愛について語るシーンなのですが、月末の事をダメだと思っていても愛してしまいどうしても一緒にいたいという意味のセリフなのですが、私は月末の父を殺しませんという意味も含めて『刑務所には行きません』???です。これならストレートに『殺しません』や『一緒に死にます』の方が良かったと思います。 逆に月末の父に『殺されても愛されたい』の方が良かったのではないでしょうか?

③市役所上司の建て前の言葉

さてこの映画 今まで書いた台詞よりも一番教訓となる言葉は市役所上司の建て前の言葉じゃないでしょうか?

月末がこの6人の前科を上司に問うと『過去よりも未来に目を向けた方が良いんじゃないか?』もう月末の問いには全く答えていないし、問題の解決なんて眼中に無い もちろん正論ですらない ただの建て前! そして、この言葉の裏には『黙ってやれ!』の命令が含まれています。 これを言われたら『御意』しかいう言葉は無いでしょう
まさに切り札!の一言です。 人生にはこういうなんでもない言葉で決まってしまう事多いです。 何気ない一言が決めてしまうものなのです。

羊の木はクライマックスそしてラストはありがちなお話なのですが設定と上記のような台詞がとても素晴らしい作品でした。

是非 ご覧ください

 

最後まで読んでいただきありがとうございます。
拙い文章ですが、一所懸命書きました。 人名などの誤字脱字ありましたら指摘してください。(すいません。)
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では、本当にありがとうございました。

 

 

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