オッサン的 批評

定年へのカウントダウンが始まりました。趣味を見つけようとブログを始めました。

映画“ 人魚の眠る家” 「瑞穂は生きている!」

映画“ 人魚の眠る家”観賞ブログ
①”人魚の眠る家DATA
公開 2018年
監督 堤幸彦
原作 東野圭吾 同名小説    
上映時間 120分
興行収入 10億円
ジャンル ヒューマンミステリー
キャッチコピー『娘を殺したのは私でしょうか?』
⓶キャスト
播磨薫子 篠原涼子   瑞穂・正人の母 和昌とは離婚を決めている。
播磨和昌 西島秀幸   医療IT系メーカー2代目社長 社名ハリマテクス
星野裕也 坂口健太郎  ハリマテクス研究員  
川嶋真緒 川栄李奈        星野の恋人 ペット病院勤務
播磨多津郎 田中泯   和昌の父 ハリマテクス創業者
美晴   山口沙耶香  薫子の妹 
千鶴子       松坂慶子    薫子の母 事故の時そばにいた。
医師   田中哲司 瑞穂が運ばれた病院の医師 脳外科医脳死を薦める。       
播磨生人 斎藤汰鷹 瑞穂の弟 事故の時一緒にプールへ
若葉       荒川莉杏   美晴の子 瑞穂と同じ年 一緒にプールへ
播磨瑞穂  稲垣未泉 事故の当事者


www.youtube.com    ドラマを見てからもう一度この予告を・・泣けます

③あらすじ
瑞穂(稲垣未泉)と生人(斎藤汰鷹)、従妹若葉 ( 荒川莉杏)の3人は、
祖母の千鶴子松坂慶子 )に連れられプールへ遊びに行く
母、薫子篠原涼子)は、別居中の夫、和昌(西島秀幸)は、
私立有名小学校面接練習に出かける。
練習中に瑞穂の事故を知らせる電話。
病院に着いた二人は医師(田中哲司)に瑞穂の脳死を告げられる。
悩んだ末、脳死を受け入れるが、最後の日 瑞穂の指が動く
「瑞穂は生きている!」 
そう確信する薫子は家へ連れて帰る決断をする。

オッサン的批評
まずこのタイトル 素晴らしいネーミングだ。
脳死で動かない人、これを一言で表現すると普通・・
・・人形・・
脳死状態 これならば普通・・
・・或る・・ または人間観出しても いる・住む
『人形の住む家』普通ならこのタイトルだろうが
それを人魚の眠る家
人形から言葉遊びでかけて人魚
人魚
は女性を表し 瑞穂はもちろん薫子、両方を指す。
まるで脳死の子を魔法で動かしている人でないもの 人魚!
居るや住むでは無く 眠るで生きている感が更に出る。
これだけでもさすが東野圭吾
ちなみにオッサンなら『人魚の棲む家』にし
おどろおどろ感を出してしまいそうです。


タイトルは忘れたが東野圭吾の小説で主人公が
意識のある植物人間の話があり
その主人公は確かピアニスト 
腕だけ
に意識・感覚が残り、触ると感じ・動くことが出来る。
生きている・奇跡はあると信じる妻と子は、
ピアノの練習を行い 
体に感覚を与えるべく指で腕を鍵盤にみたて弾く・・・
ラストは自分を忘れるようにそれに反応しなくなるのを選ぶ主人公
これも悲しく感動できたのを思い出す。


オッサンも子を持つ親、子供がこのような事故にあったら
一言目にどう言うだろう
病室に駆け込み 「大丈夫か?」などとありきたりな言葉
しかし この映画では
父、和昌 (西島秀幸)は一言目に「おーきくなったな」の感嘆な言葉
この一言で別居の為 しばらく会っていない 愛しい娘
でも 他人・・・他の家の子 
を表現している。 この一言素晴らしい

哀しくてやりきれなく最初に泣いたのは開始30分くらいの
祖母、千鶴子    (松坂慶子)の悲痛な叫び 台詞
こんな事故を起こしてしまった事を詫び
残りの命を捧げる覚悟言葉
そして 自分を戒める言葉 
・・・泣けます。

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映画を通して 
脳死というものを考えなければならない映画として
仕上がっているため、
脳死について調べ 感想を述べている人は多いと思います。
オッサンももちろん調べましたが
今なら 脳死「受け入れる」という打算的な判断をする。
と思っていても
もし 想像したくはないが、当事者となった場合
簡単に「受け入れる」なんて言えない
ずるいかも知れませんが、
その時にとしか答えれません
もちろんそんな判断をする機会が訪れることは
無い ことを望みます。


さて 映画が急展開を見せるのは、
夫の会社ハリマテクスの若き研究員、星野裕也(坂口健太郎)の登場、
彼の技術で植物状態瑞穂の手や足が動きます
始めて動いたとき これを我が身と想像すると・・・
やはり彼を神のような存在として見てしまうでしょうか?
もちろん彼も自分の不遇だった研究・技術が
社長から信任され、患者の親からも羨望のまなざしで視られる。
患者も身体の動きで落ちていた筋肉が付く
やがて 研究員・社員から先生
そして神の領域を犯す共犯者
その変化を横で感じる恋人の川嶋真緒 (川栄李奈
彼女は元AKBだったと思いますが、彼女の幸薄そうな演技・表情?は
ほんとうに素晴らしいと思います。
何年か後には名女優へとなりそうな気がします。


彼の働きで瑞穂は眠っていても健康にスクスクと育っていきます。
この研究は、技術はヒトの領域を超えているのか?
生人の入学のお祝いに駆け付けた和昌が目にするものは、
瑞穂のプレゼントを受け取るしぐさと
感情の無い 笑顔 ・・・

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これを見たあと彼が車を運転できるのはすごいと思う
できれば電車で揺られるシーンの方が良いと思いますが・・・
ちょっと違和感を感じるシーンでした。

それでも 薫子は瑞穂の治療を続けます。
瑞穂を連れ 生人の入学式散歩に出かけます。
そんな二人を世間は興味本位の目で見つめます。
もちろん残酷な子供達瑞穂の事を動く人形
薫子の事を魔法使いのように見つめているのでしょうか?
徐々に生人もそれに直面し感化されて行きます・・・

この事で美晴(山口沙耶香)と口喧嘩をするシーンも泣けます。
止めに入る松坂慶子の演技素晴らしい
そんな中 和昌心臓移植で集めをしている
”ユキノちゃん”に会います。
彼は”ユキノちゃん”100万円募金します。
彼は”脳死”を真剣に考えるようになります。
結局 募金活動はむなしい結末を迎えます。
夫の行為を不服とする薫子。
夫婦のすれ違いは何度となく表面化します。



夫婦だけでなく一家のすれ違いが表面化する
弟の誕生会・・
衝撃的な誕生会!

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この誕生会で明かされる事故の真実
子役、荒川莉杏演技が光ります
受ける篠原涼子はもちろん、
弟、生人(斎藤汰鷹)もすばらしい

是非見ていただきたいシーンです。

そんな両親・家族・世間を
本人、
瑞穂はどんな風に考えているのでしょう・・・

ここで結末がどうなるのか? 考えれるのは、
スクリーンの外の三者の幸せです。

そして・・・
あの終わり方・終わらせ方は
きれいなラストと言えるでしょう 
💓! 伏線がわかりやすいだけに泣けます。
結末は是非 ご自分の眼と耳で・・・
感じられる肉体で・・

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最後の少年のシーンはさすがに蛇足かな?
とも思いますが監督が堤幸彦ならば
そのSPECなのでしょうか・・・


最後まで読んでいただきありがとうございます。
拙い文章ですが、一所懸命書きました。
もし 人名などの誤字脱字ありましたら指摘してください。(すいません。)
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