オッサン的 批評

定年へのカウントダウンが始まりました。趣味を見つけようとブログを始めました。

映画“私の男”① 黒い海、父はもういない

映画“私の男”観賞ブログ
①”私の男”DATA
公開   2014年 R15指定
監督   熊切和嘉
原作  桜庭一樹 同名小説 直木賞受賞作
上映時間  129分
興行収入  2億円
ジャンル  ラブロマ
キャッチコピー  『濃密で美しい衝撃』

⓶キャスト
腐野花  二階堂ふみ  私 奥尻地震の生き残り 旧姓竹中
腐野淳悟 浅野忠文   花の養父 母殺し? ヘビースモーカー
大塩小町 河井青葉   淳悟の恋人 花が嫌い
大塩   藤竜也    紋別市の実力者 花の遠縁 
田岡   モロ帥岡   紋別市警察官 小町に片思い
あらすじ
奥尻地震での生き残り竹中花二階堂ふみ)を遠縁の腐野淳悟(浅野忠文)が引き取り叔父の大塩藤竜也)の反対を押し切り、養父と成る。
二人は寂しさからか親子愛を通り過ぎ
いつしか二人は恋人のような愛情を抱いていく
淳悟の恋人、大塩小町(河井青葉)は二人の関係に気づき始める。 

 


www.youtube.com私の男 予告  
掲載させていただきます。 ありがとうございます。

 

オッサン的映画批評

まず 映画の批評をする前に
みなさんは奥尻地震について知っていますか?
奥尻地震は正式には北海道南西沖地震と呼ばれ
平成5年(1993年)の7月に起き、
マグネチュード7.8
最大震度奥尻町震度6 
対岸の北海道でも震度5を記録した。
津波も発生し約10m超、遡上高はなんと30mにも!!
対岸の北海道はもちろん、遠くは山口県対馬にも達して
船が壊れるなどの被害があった。   
奥尻島での被害は
死者・行方不明者は200人超!!
家屋の被害は全壊601、半壊408、一部損壊5490!!
しかも直後に火災も発生しており大変な惨事であった。


www.youtube.com貴重な映像です。 このような災害の無いことを祈ります。


何故 地震の事を語ったかと言うとこの映画には
この描写がほとんどない
黒い海と波に打ち上げられた残骸の中を主人公が歩くシーン 
主人公のいる避難所の死者も10人弱 
しかもすぐ救助隊が入ったように感じてしまいます。
なにも知らずに映画を見た人には全く伝わらないのではないだろうか?
桜庭一樹さんの小説ではどうなのか?わかりませんが
この地震が主人公の心が壊れていく遠因にもなっているハズです。
同じく、主人公の新しい父の少年時代の犯罪?も描写が無い
この二つは謎とするより鮮烈に魅せた方が面白かったと思います。
更に開始20分程度まで話が分からず
見るの辞めようか?とも思ってしまいました。
でも心が卑しいオッサンはもったいないので最後で見ちゃいました。

 


さて本題とはかなりズレてしまいました。
この映画、先ほども書きましたが、わかりづらい
特に終盤の殺人事件の証拠『豚のえさだ』の一言で表現している。
なんで豚の餌?とキョトンとしているといきなり、
包丁で刺され 悲惨な血が噴き出すシーンに成り 
その死体も花火と供にいつの間にか消えている?
まあこの謎は2つとも、話の本題には関係ないように感じる・・・
小説には書いてあってもここはカットするべきでは無いか?
カットすると「小説と違う!!」と言う声出るなら
長くするだけでOKだろう 
別に2時間程度にはめる必要はない!
商業的にはその方が良いのかもしれないが、
映画は娯楽!
浮世から離れて楽しみたいから映画を見ているのだから
それでも構わないという人は、
たくさんいると思うのですがねー??


また、ズレてしまったww


ちなみに「豚のえさ」は、オッサンの解釈では
海で獲った魚の事で、人に売ることは、出来ない
小さい魚(粗末な魚)などを豚のエサとして与え、
そこからこの証拠品が発見された?
という事なのだろうか?? 
それとも単にこれが証拠で
これで豚箱に放り込めるから『豚のエサ』なのでしょうかね~ 

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う~ん脱線しているうちに1500字も成ってしまいました。
これは、初の2回分けですかねww?
実はこのところ 
映画を「見る目」肥えたのか?
オッサンの一人愚痴がさらに増えたのか?
書き始めるとあっという間に字数が増えてしまい
まとめるのに苦労してしまいますねww


さて、そろそろオッサン的批評
この映画の肝は、2つの海だと思います。
映画の冒頭でそれが出て来る。
いきなり 流氷の中の白い海地震の夜の黒い海
この2つの死の海から二度も生還した主人公
身体には傷が残らなくともその心には何かが棲みつき
壊れていく様を描いたものなのでは無いでしょうか?

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黒い海
竹中花二階堂ふみ(子役 山田望叶)は、父に抱かれ逃げる。
9歳の彼女の目に映るのは海から押し寄せる大きな波
明るければ海が沖に離れ見ることの無い海の底が見えているに違いない 
やがて海はその反動から大きなうねりを上げ、
更に大きく成っていく
狭い湾の入り口で重なり合いウネリをあげている。 
父の背中しか捕まるものが無い
父の息顔にかかる。 
父の走る振動に合わせ花の身体が揺れる。
迫りくる波、
家を!
公園を!!
そしていつも父と散歩している坂道を!!!
次々と飲み込んでいく
高台へと逃げあがる。
誰かの悲鳴が聞こえる。 
怒号が聞こえる。
ふと 自分の耳元、
すぐ横から父の叫びが聞こえて来る。
「花、生きろ!」

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・・この言葉を最後に・・
花の身体は、父では無く 水に包まれた。
7月と言っても奥尻の海は冷たい! 
冷たい水が、花を包みこみ離さない
水だけでなく 
混じった砂利、
薄汚れた水が花を捕まえる。
必死にもがく
島育ちだから泳ぎは得意だ!!
去年、水泳大会で平泳ぎで1位に輝いた腕前!
波に足を掴まれる。 
水に手を握られる。
黒い海に行く手を阻まれる。
頼れる父はもうそばにはいない・・・

次に目が開いたのはごみの中 
打ち上げられた船、
原型をとどめているものなど無い
はその中で目を覚ました。
ゆっくりと裸足で立ち上がると 
明るい光に
赤い火に向かって
一人歩いて行く
もう父はそばにいない・・・・

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次回は『白い海』の描写から書きます。
『黒い海』もそうですが
映画から更に自分の想像も交えていますので
映画とは別の物だなww

最後まで読んでいただきありがとうございます。
拙い文章ですが、一所懸命書きました。
もし 人名などの誤字脱字ありましたら指摘してください。(すいません。)
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